当院の沿革と特徴
十和田市立中央病院は、昭和33年、十和田市が三本木病院を買収し、72床で開院しました。 その後、昭和38年に216床に増床し、平成2年には一般病床375床、精神病床100床、結核感染症病床17床と、全体で492床まで増床されました。 その後、地域の人口減少が始まるとともに、病院の集約化と機能分担を求められることになり、平成13年に、新病院構想が企画されました。 そうして平成20年に、一部の旧病棟(別館:精神病床50床、感染症病床4床)を残したまま、そこから80m離れて、一般病床325床(本館)、全体で379床の新病院が竣工しました。
病院の機能についてみると、上十三地域2次医療圏の中核病院として、早くから救急診療体制を重点的に整備してきました。 さらに第二種感染症指定医療機関(県内7病院)・災害拠点病院(県内9病院)・基幹型臨床研修病院(県内12病院)などの機能を整え、新病院竣工前にすでに指定されていました。
また最近、地域がん診療病院、地域医療支援病院としても承認され、地域の医療施設と協力しながら、救急患者や癌患者を中心に診療しています。 本館には、最新の放射線治療装置(トモセラピー)が稼働しており、外来化学療法も積極的に取り組んでいます。 循環器内科では、PCIに加えて、不整脈治療のablationも導入しており、外科では、腹腔鏡手術を多くの疾患に対して行っている他、血管外科の診療も始めました。 上記の2科に加えて、病院を支える重要な診療科である総合内科・消化器内科・脳神経外科・整形外科・メンタルヘルス科はスタッフが3名以上と充実しており、 一般診療はもちろん救急疾患に対する備えもしっかりしており、年間平均2300台の救急車を受け入れています。
スタッフが2名以下の診療科(泌尿器科など)もスタッフも、救急疾患には速やかに対応し、研修医教育には総じて熱心です。
初期研修医は現在10名で、その多くは弘前大学出身ですが、関東からの研修医もおり、お互い切磋琢磨して研修に励んでいます。
当院では一つの診療科で研修医が同時に多人数で研修することはほとんどなく、指導医と良好な関係を築くことができます。
様々な侵襲的手技や手術に関しても、1年目から経験してもらっています。
今春、認知症高齢者グループホームで発生したコロナウイルス・クラスターは、全部で14名入院したものの、感染症病棟がある別館への封じ込めが成功し、 本館や十和田市内への波及は食い止めました。十和田市民の皆さんからは、数多くの暖かい励ましの言葉をいただき、全職員のモチベーションの維持・向上に役立っています。 このような状況の中、新人教育のための勉強会や、発表会の早期復活へ向け鋭意計画・実践中です。
全国的にコロナウイルス感染症がまだ完全には収束しておらず、病院見学もままならない状態ですが、 医学生の皆さんには、職員全員でコロナウイルスと戦い、その封じ込めに成功した当院での研修をぜひ考えていただきたいと願っています。
臨床研修プログラムについて
二次医療圏の中核病院として、豊富な症例を経験でき、プライマリケア、専門的医療、救急医療、精神医療、緩和ケアを含めた包括的がん医療について研修します。
2年間で計36週の選択期間があり、比較的自由度の高いローテーションプログラムを作成することが可能です。また、1年目同士が同一診療科をローテーションしないよう配慮しており、1人あたりの症例や手技が一定数以上確保できるようにしています。
救急室においては、研修医が上級医の指導、アドバイス等を受けながら全科当直を行います(1,2年次は副直)。
各診療科では、指導医、上級医、後期研修医が将来志望診療科へ進むためのアドバイスなども診療を通して行っています。
長い選択期間を利用して、多くの診療科を経験し、将来専門とする診療科を検討・選択するためのローテーションをすることもできますし、既に決めている将来志望診療科を2年目で長く選択し、深みのある研修内容を目指したローテーションとすることもできます。回診、術者・助手、術前・術後管理、検査、単独当直、オーダーなど、研修医が自ら頭と体をフルに動かし、臨床医としての基本的な臨床力を実践で身に付けることができます。
勉強会について※症例検討会等
研修医による症例発表(月1~2回)、CPC、医療チームごとのカンファレンス、総合内科主催朝勉強会(週2回)、指導医講義(月1回)、救急勉強会、脳疾患勉強会(5回)の院内開催、緊急被ばく医療や専門診療科における講演会や実務セミナー、大学教授や専門家を招いての講演会など多数実施しております。
その他院外での勉強会や講習会へ参加するための旅費と参加費に対する助成も充実しております。
指導医体制の特徴
指導医、上級医、メディカルスタッフが研修をサポートしています。診療科ローテーション中は、1年目の研修医が1診療科に1名までとしているため、指導もマンツーマンで行われます。診療科によっては、1名の研修医に指導医3名などという環境もあります。
当直時も各診療科で待機医がいるため、オンコールによるサポートもあります。
学会の指定等
- 日本脳神経外科学会 専門医訓練施設
- 日本消化器外科学会 専門医修練施設
- 日本呼吸器学会 認定施設
- 日本泌尿器科学会 専門医教育施設
- 日本整形外科学会 認定医研修施設
- 日本脳卒中学会 専門医認定研修教育病院
- 日本外科学会 外科専門医制度修練施設
- 日本精神神経学会 精神科専門医制度研修施設
- 日本静脈経腸栄養学会 NST稼働施設
- 日本医療機能評価機構認定日本がん治療認定医機構 認定研修施設
- 日本栄養療法推進協議会 NST稼働施設
- 日本緩和医療学会 認定研修施設
- 日本乳癌学会 認定医・専門医制度関連施設
- 日本輸血細胞治療学会I&A認証施設
- 日本消化器病学会 認定施設
- 日本脳ドック学会 認定施設
- 日本麻酔科学会 麻酔科認定病院
- 日本内科学会 認定医制度教育関連病院
- 日本循環器学会 専門医研修関連施設
- 日本プライマリ・ケア連合学会
- 総合診療、専門研修プログラムの質向上ネットワーク会員
令和3年度 募集要項
対 象: | 第115回医師国家試験合格の方、または既に医師免許証取得済みで初期研修未実施の方 |
募集人員: | 6名 |
応募期間: | 令和2年8月7日(金)まで(必着) ※9月面接分については、8月末日まで。 |
応募書類: | 当院指定の申込書(25KB)wordファイル 当院指定の履歴書(78KB)wordファイル 卒業(見込)証明書 成績証明書 |
選考方法: | 面接・書類選考 面接日:9月11日(金) |
選考結果: | 個別に連絡いたします。 |
身分及び処遇等
身 分: | 会計年度任用職員 |
報 酬: | 1年目 月額:541,380円(税込・諸費用天引前) その他手当支給(期末手当、日当直手当等) |
2年目 月額:555,380円(税込・諸費用天引前) |
勤務時間: | 月曜日から金曜日の8時30分から17時00分 休日は土、日、祝、年末年始(12月29日~1月3日) |
休 暇: | 年次休暇/年20日 夏季休暇:3日、特別休暇(出産・産前・産後、ボランティア、忌引等) 育児休業、介護休暇、育児短時間労働制度あり |
福利厚生: | 社会保険、厚生年金保険、労働者災害補償保険、雇用保険(退職手当組合加入) 病院賠償責任保険の病院加入あり ※個人加入は任意 |
公 舎: | 単身用・世帯用あり 入居料13,000円/月程度 駐車場あり、病院まで徒歩5~15分 |
当 直: | 指導医に付いての研修当直(副直)が月4回程度 女性専用当直室あり 緊急時の呼出あり、患者の転院搬送あり 日当直業務は日当直手当支給 |
健康管理: | 定期健診(年1回)、電離放射線障害防止健診(年2回)、各種抗体検査、 予防接種等あり、メンタルヘルスチェック(年2回) |
病院内での個室: | 個人ブース設置、医局内オープンスペース |
研修会・講習会等: | 研修費36万円/年上限に助成 講演会、セミナー等への旅費・参加等に使用できます。 教科書、教育用DVD等の購入にも使用できます。 |
医学図書関連: | 和雑誌各種、洋雑誌各種、和書各種、洋書各種 その他Up to date、メディカルオンライン、JDream3、医中誌web、 ケアネット、教育用DVDあり |