当科に求められることは、主に6つあると考えております。
上十三地区の中核病院として、外傷から変性疾患までさまざまな疾患に対応しております。
脊椎脊髄病指導医を含む常勤医3名の他、弘前大学整形外科の御協力を得て、関節疾患、骨軟部腫瘍の専門治療も行っております。
脊椎脊髄疾患に対しては、頚椎から仙椎までの全脊椎にわたり外傷から変性疾患の手術を行っております。
四肢外傷疾患に対しては、正確な診断と適切な治療法を提供できるようにしております。
また、常に新しい治療方法を提供できるように学会参加も積極的に行い、当科からも発表しております。
先天性股関節脱臼検診も随時行っております。
十和田市の高齢化率は、2023年2月現在、約34.8%で(青森県平均34.4%、県国民健康保険団体連合会調べ)、 今後さらなる高齢者の増加に伴い、骨粗鬆症性骨折例が増加することが予想されます。
さらに重症例や治療に難渋する例が現在も増加しています。
当院では2018年より、骨粗鬆症マネージャー(薬剤師、看護師、理学療法士)、栄養士、医療クラークとともに、骨粗鬆症外来を開始し、定期検査(骨密度、血液検査等)、薬物治療を行っております。
また、かかりつけ医や介護施設等に御協力を頂き、薬物治療の継続をして頂いております(骨粗鬆症リエゾンサービス)。
さらに、上十三地域の歯科の御協力も頂き、薬剤関連顎骨骨髄炎の予防を図っております。
2020年4月、当院の骨折リエゾンサービスの取り組みは、国際骨粗鬆症財団(IOF: International
Osteoporosis Foundaton)より、金メダルと認定されました。
今後も地域の皆様により良い医療を提供できるようにして参ります。
臨床研究を実施する際は、文書もしくは口頭で説明し同意を得ますが、患者様への侵襲や介入がない診療データの情報や余った検体のみを用いる研究については、国が定めた指針に基づき、対象となる患者様から直接同意を得るとは限りません。
しかし、この場合は、あらかじめ研究内容の詳細を通知又は公開し、さらに可能な限り患者様が拒否できる機会を保証することが必要とされています。
このような手法を「オプトアウト」といいます。
研究のために患者様ご自身の診療データや検体が使用されることを望まない方や、研究に関して知りたいことがある方は、各研究の担当者までお知らせください。
研究不参加を申し出られた場合でも、以後の診療において何ら不利益を受けることはありません。
当院でのオプトアウトを用いた臨床研究は下記の通りです。
部門・診療科:整形外科
研究名:大腿骨近位部骨折の手術症例の追跡調査
研究責任者:板橋 泰斗
領域
|
細目
|
2018年
|
2019年
|
2020年
|
2021年
|
2022年
|
2023年
|
---|---|---|---|---|---|---|---|
脊椎 | 頚椎 |
21
|
24
|
25
|
17
|
13
|
21
|
胸椎 |
6
|
16
|
10
|
8
|
10
|
6
|
|
腰椎 |
80
|
77
|
77
|
50
|
51
|
39
|
|
その他 |
21
|
0
|
0
|
0
|
5
|
1
|
|
外傷 | 上肢再接着 |
1
|
3
|
1
|
2
|
2
|
0
|
上肢骨接合術 |
35
|
61
|
39
|
69
|
62
|
52
|
|
上肢その他 |
40
|
60
|
21
|
41
|
23
|
25
|
|
下肢骨接合術 |
81
|
91
|
53
|
105
|
104
|
108
|
|
下肢その他 |
36
|
33
|
12
|
30
|
30
|
20
|
|
上肢 | 神経剥離、腱鞘切開 |
52
|
58
|
87
|
72
|
72
|
68
|
人工関節 |
0
|
1
|
2
|
1
|
0
|
0
|
|
その他 |
0
|
11
|
1
|
0
|
2
|
2
|
|
下肢 | 関節鏡 |
1
|
3
|
3
|
4
|
1
|
1
|
人工関節 |
10
|
26
|
23
|
21
|
26
|
0
|
|
その他 |
37
|
14
|
65
|
29
|
21
|
60
|
|
腫瘍 | 良性骨腫瘍 |
3
|
3
|
3
|
3
|
8
|
2
|
良性軟部腫瘍 |
16
|
22
|
14
|
16
|
15
|
21
|
|
悪性骨腫瘍 |
1
|
2
|
0
|
2
|
5
|
9
|
|
悪性軟部腫瘍 |
0
|
0
|
1
|
0
|
1
|
3
|
|
その他 |
2
|
0
|
4
|
4
|
3
|
1
|
|
計
|
443
|
505
|
441
|
474
|
454
|
449
|
予約制 予約センターTEL:0176-23-5796